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物理探査により、非破壊で地球を知る 〜地下という未知の領域の解明〜
探査工学とは主に電磁場、重力、磁力、地震波などの物理現象を利用して、地下を知る技術のことである。学問分野としては地球科学、電磁気学、物理学、情報処理などと関連している総合科学である。 これらの技術を用いて、石油・地熱などのエネルギー資源、鉱物資源の調査や開発、地下水・土木・防災のための調査などを行っている。 本研究室では、主に電気・電磁探査法について、実験や数値シミュレーションを用いた研究を進めている。
電磁探査法は電磁誘導現象を利用して、大地の比抵抗を測定することで地下の構造を探る方法である。 地表に設置したループに流す電流を急激に遮断すると、電磁誘導により地表に渦電流が発生する。 これは、大地の比抵抗に応じて減衰するが、この電流の変化を妨げるような新しい渦電流が地中に生じ、渦電流が地下深部に伝播していく。 このような渦電流は、経路となる地下の比抵抗に応じて減衰するため、形成する磁場を時間の関数として測定・解析することで、地下の比抵抗構造を推定することができる。
IP法は、大地の電気的な分極効果(IP効果)を観測する探査法である。 地球内部には、資源となる鉱物が多々存在する。 一般的にそのような金属鉱物や粘土鉱物は電流が流れると、一時的に電気を蓄える性質を持っている。 その性質を用いて周波数領域や時間領域においてIP効果を測定し、探査を行う。 これを用いて海底熱水鉱床や地下水汚染の調査・研究を行っている。